需要が高い施設はこの2つ

夜勤専従看護師は多くの医療機関で必要としていますが、その中でも特に需要が高いのが「病院」と「有料老人ホーム」です。各施設の仕事内容をタイムスケジュールに沿って見ていきましょう。

「病院」

入院設備を備えている病院（病棟）の夜勤業務は、病室の巡回や配薬、点滴の準備などです。一般病棟には状態が安定している人が多いのですが、場合によっては緊急対応が求められることも。日勤よりも看護師や医師の数は少ないため、一定水準以上の看護スキルを持っていなければ迅速に対応することはできないでしょう。

病院で働く夜勤専従看護師のスケジュール
・18:30
出勤したらまずはPCなどを使って担当する患者さんの情報を集めます。
ナースステーションに集合して申し送りを行います。夜勤の予定や日中の患者の様子や状態の変化などを全員で共有しながらしっかり話し合います。
・19:30
入院している患者さんのベッドを整えながら検温や点滴を行い、状態を把握します。
・21:00
消灯時間なので、病室を回って就寝の準備をします。褥瘡を防ぐために、寝返りを打てない患者さんの体位を変えたり、自力でトイレに行けない患者さんのおむつを交換したりします。その後交代で休憩を取ります。
・24:00
看護師で集まってカンファレンスを行い、その後、朝までの時間帯に必要な点滴などを準備します。
その後、病室を巡回しながら、体位変換やおむつ交換を行います。体位変換とおむつ交換は基本的に2時間ごとなので、21時にスタートした場合は、23時、1時、3時、5時に行います。
・8:30
勤務終了時間です。夜勤の内容を電子カルテに入力し、日勤の看護師と申し送りを行います。夜間の患者さんの様子を日勤の看護師やリーダーに報告します。基本的に残業はなく、定時で上がりです。

「有料老人ホーム」

24時間体制で介護を行っている施設はいくつかありますが、その中でも24時間看護師を常駐させている施設で夜勤専従看護師を採用していることが多いようです。有料老人ホームは病院よりも医師や看護師の数が少なく、設備が整っているわけではないので夜勤専従看護師の責任は重大です。「プレッシャーが…」と敬遠する人もいますが、提携している医療機関がしっかりサポートしてくれるので大丈夫ですよ！

有料老人ホームで働く夜勤専従看護師のスケジュール
・17:00
出勤したらまずは申し送りです。日勤の担当者から必要事項の申し送りを受けるので、すぐに対応できるようにメモしておきます。
夕食後に入居者が服用する薬を準備します。間違いがないか、顔と名前を照らし合わせてチェックします。
・18:00
入居者を自室や食堂などへ誘導しつつ、挨拶をします。食事の介助は基本的に介護士の仕事ですが、手が足りない時は手伝うこともあります。食事が終わったら薬の服用を介助します。飲む前に薬が間違っていないか、しっかり確認します。
・21:30
就寝の準備をします。就寝前に服薬が必要な入居者の介助をしたり、流動食の入居者の介助をしたりします。その後、落ち着いた頃に休憩を取ります。
・24:00
夜間の見回り時間です。館内を見回って、体位変換やおむつ交換、トイレの介助、点滴の管理を行います。
・7:30
起床した入居者のバイタルを測定し、必要なケアを行います。
・8:00
朝食の時間です。夕食の時と同様に食堂などへ誘導し、必要な場合は食事の介助を行います。
・8:45
出勤してきた日勤担当者と申し送りをして、勤務終了です。